坂本龍一さんに聞く ネット時代の音楽表現とは

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asahi.comに「教授」こと世界のサカモト、坂本龍一がネット時代の音楽表現について語っている記事がありました。なかなか興味深い記事です。ざっと抜粋すると、

レコードからCD、ネット配信へと媒体が進化し、複製と流通コストが下がったことで、1曲あたりの販売単価は下がった。簡単にコピーやダウンロードをできるようになり、違法な複製も日常化した。音楽の経済的な価値は限りなくゼロに近づいてしまった。
ネットのおかげで、ぼくはたくさんの人に聞いてもらうことが音楽を作る動機にならないことが逆に分かった。アマチュア時代に戻ったような新鮮な感覚だ。顔の見えない、何をおもしろがるのか分からない大量のユーザーのために音楽を作る必要性を感じない。作りたい音楽があるからやっている。
音楽家は、一握りのヒットメーカーを除いて職業とすることは難しくなるだろう。ぼくはメガヒットメーカーには入れない。口うるさい古本屋のオヤジになって、ブログとかを書いているかもしれない。あるいは学校の先生になって音楽について教えているかもしれない。

 とのこと。

ダウンロード販売の単価を下げたのは違法ダウンロードを阻止したい、という考えもあったはずです。「150円、200円なら買おう」と。私Natsubonもお気に入りのアーティストの新曲、アルバムはiTunesのストアで購入するようになりました。そもそもすでに日常生活の中でCDが必要な場面というものはありません。また、自宅にあった100数枚のCDも全てPCに取り込んで処分しました。

今後、一部のマニア、収集家を除いて音楽を単なるファイルとして扱うようになっていくのは阻止できないと思います。笑いが止まらないのはその「ファイル」を再生するデバイス、プレイヤーを販売するAppleのような企業だけ、という時代になるのでしょうか・・・・。